アニメ RDG -レッドデータガール- 公式サイト

6月28日よりブルーレイ&DVDシリーズ発売開始!!

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荻原規子先生×篠原監督 対談インタビュー連載 第1回!

RDGのアニメ化を記念して、原作者の荻原規子先生と篠原監督の対談インタビューを全3回でお届けします!

——『RDG レッドデータガール』(以下『RDG』)のアニメを篠原監督が手がけることになったのは、どのような経緯からですか?
篠原監督(以下、篠原):お話をいただく1年前くらい前からP.A.WORKSさんでお仕事をやらせていただき、 スタジオのビジョンや作品の質に信頼を置いていたので、そこの社長が声をかけてくださった作品ならOKするしかないかなと思いましたね。 あとからボリュームのある原作を1クールにまとめなくてはいけないとわかり、頭を悩ませましたけど(笑)。 実は家内が荻原先生のファンで、『RDG』も初版の時から薦められていたので、作品のことは知っていました。
——荻原先生はアニメ化が決まった時、どんなお気持ちでしたか?
荻原規子先生(以下、荻原):制作会社さんが決まる前の早い段階、 たぶん3巻辺りを書いた頃に担当編集者から「アニメにしたい」という話を聞いたんですけど、まだラストがどこへ向かうかわからなかったから、 すぐに話が進むとは思っていなかったんですよ。それが6巻を書き始める前に正式に決まったので、とても驚きました。アニメにしたいという話が挙がっても、 実現するのは難しいものだと思っていたので「本当?」という気持ちがありましたね。どこかできっと「やっぱりアニメはなしです」と言われるんだろうと思っていました(笑)。
篠原:最終巻の6巻を読ませていただいたんですが、 5巻が終わった時点でまだ先まで話が決まっていなかったとは思えなかったので、今日は先生がどこまで話を決めて書いていらっしゃるのかお伺いしたかったんです。
荻原:やんわりと考えているんですけど、私自身ラストまではしっかりと決めていなかったですね。 4巻に入る辺りで6巻までの大体の構想が見えてきて、それでもまだ臨機応変にというか。1冊出して、読者の反応を見ながら進めていくところもありますし。 だから6巻も延ばせる可能性を持ちながら、書いていた時の気持ちとか、いろんなことを踏まえてラストが見えてきた。そんな感じでしたね。
篠原:先生は長編の作品を数多く書かれていますが、構想的なことや体力的なことも含めて、 いつもどの辺まで考えて進められているのかなと思ったんです。担当編集の方が「あとの校正がほとんど入らない」とおっしゃっていたので、 かなり頭の中で練り込まれて書かれているんだろうなと感じていたんですが。
荻原:たぶん他の作家さんが聞いたら「それでいいの?」って思うくらい、 最初は薄ぼんやりとしたイメージしかないんですよ。私は枠の大きな話が好きで、それがファンタジーっていうジャンルになるんだと思うんですけど、 まず「枠の大きな話を書きたい」という気持ちから始めるという感じですね。長い作品が多いですけど、 逆に短い話が書けないことへのコンプレックスもずっとありました。昔の児童書の世界は、長い話だと出版社に受け取ってもらえなかったんですよ。
篠原:確かに外国の児童文学に比べ、日本の作品ではあまり見なかったですよね。
——『RDG』もその「大きな枠」から生まれたという感じですか?
荻原:そうですね。でも、どこまで盛り込めるかわからないから、 わりと出たとこ勝負で書いていくタイプで、あまり伏線とか考えないんですよ(笑)。つまり構成がそれほどしっかり出来ていなくて、出したものをあとから回収していく感じですね。
篠原:じゃあ“タネ”は本能で撒いている感じなんですか?(笑)
荻原:本能ですね(笑)。それで芽が出たところだけ、あとで摘んでいくという…。計算ではないんですよ。
篠原:アニメでそれをやると破綻します(笑)。
荻原:だから、アニメのコンマ何秒かの世界で物事を詰めていく作業って、すごいなと思うんですよ。皆さん、なんて才能なんだろうと。
篠原:才能というより、たぶん枠がないと作れない部分もあると思うんです。 どこかで線引きをして、そこに収めなくてはならないという。たとえば『RDG』の構成を作る作業でも、シナリオの分量が多かったせいもあり、 毎回2分3分オーバーしちゃうんですよ。いつも「どこをカットすればいいんだろう」「あのセリフを一言だけ削ろうと」とか、 悩みながら編集していて。でも、そうやって詰めていくことが作品にとっては、より研ぎ澄まされて良くなる場合もあるので、必ずしも悪いことではないと思うんです。
—— 監督が『RDG』のアニメ化に辺り、こだわっているのはどういった点ですか?
篠原:『RDG』は物語に厚みや深みがあるので、読み手にとっていろいろな読み方が出来る作品だと思うんです。 泉水子の成長物語だったり、深行とのロマンス的な側面だったり、学園モノや和製ファンタジーとしての面白さもある。 日本固有の文化の連なりという視点で読み解くこともできる。それらを全部入れたいんだけど、テレビシリーズという枠では難しいので、 軸にするのは泉水子という主人公であり、彼女をどう描くかということを一番大事に考えたいなと思っています。そこへ原作の深みをどうやって取り込んでいくのかが、 毎回苦心しているところです。
—— アニメについて、荻原先生からリクエストされたことなどは何かありましたか?
荻原:特にないですね。皆さんお任せできる方たちなので、 アニメ制作に詳しくない私は何も言わなくていいと思いますし。でも、キャストオーディションの時に「脇役を大事にしてください」ということだけチラッと言った気がします。
篠原:映画などでも脇役がいいと、土台がしっかりした作品になりますしね。
——そのキャスティングでは、どんなことを意識されましたか?
篠原:このキャラにはどういう声が合うかとか、 その辺をシナリオ会議の段階から自分なりにイメージを作っていき、実際にオーディションで声を聴いて、 選んでいったという感じですね。結果的にこういう顔ぶれになりましたが、ネームバリューなどを意識して決めたわけではありません。
—— キャラクターのビジュアルについては、荻原先生はどんな印象をお持ちですか?
荻原:本当に可愛いなと思います。もちろん私には私なりのイメージがありますけれど、 アニメの絵に起こす際にいろんな方向性がある中で、すごく可憐な泉水子が出来てきたので嬉しかったですね。
篠原:岸田メルさんの絵が思った以上に美少女でした。全然ダサくないじゃんと(笑)。
荻原:綺麗な子でビックリしましたね。 最初の深行の反応が違っちゃうんじゃないかと思うくらい。そうしたら、第1話の私服がとってもダサいんですよ(笑)。設定を見て笑っちゃいました。
篠原:あのシーンを担当したアニメーターも「ホントにこの服なんですか?」って言いながら描いていましたね。 ずっとあの姿なのかと思われて、視聴者が離れなければいいなと思うんですけど…。
荻原:でも表情が可愛いので、大丈夫だと思います。
篠原:ケガをした深行と泉水子が会話をする夜のシーンでは、 泉水子が“守られている”というイメージを強調したくて、半纏を着せて、スリッパもふかふかのものを履いているんです。 それが深行との対比にもつながることを意識したんですけど、ちょっとやり過ぎたかなと感じたところも…(笑)。

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